フランチャイズ契約とリバタリアン的発想法

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セブンイレブンの弁当廃棄問題に絡んで、hamachan氏がリバタリアニズムを誤解しておられるようなので所感を述べてみます。
とは言え、あくまでリバタリアンと自認している自分の所感であって、都合上、リバタリアンを主語的に用いてしまっている箇所はありますが、これが「正しいリバタリアニズム」だと言う気はありませんし、その保証もできません。

関連エントリ
フランチャイズ契約と労働法: EU労働法政策雑記帳(hamachan氏)
リバタリアンの発想法: EU労働法政策雑記帳(hamachan氏)
Libertarianism@Japan: Antitrust is harmful intervention(「非サイバー系リバタリアン」氏)
Libertarianism@Japan: what is seen and what is not seen(「非サイバー系リバタリアン」氏)

(hamachan氏)非サイバー系リバタリアン氏は、それゆえに廃棄処分すべき売れ残り分を本社が費用負担すべきだなどとは、夢にも思わないでしょうから(もし思ったら、リバタリアン失格でしょうから)
ここが誤解。
フランチャイザー、フランチャイジーいずれが費用負担するかについて、どちらが負担すべきという考えはリバタリアンには無いでしょう。
それは単に契約で決めればいいだけであって、政府が介入すべきではないというだけです。

ちなみに、ここでフランチャイザーとフランチャイジーが対等な立場であるかどうかも気にしません。
但し、双方にフランチャイズ契約を結ぶか否かを決定する自由がある場合に限る、
といったところでしょうか。

(hamachan氏)「フランチャイジーは雇用労働者が雇用主に従うのと同じようにフランチャイザーの言うことを聞け。ただし、その結果発生するコストはフランチャイジーが負担せよ」というやくざ的モラルを唱道しておられる
どう契約を結ぼうが自由、嫌なら契約を結ばなければいいだけです。
どんな種類であれモラルの強制はリバタリアンが最も嫌うことのひとつかと思います。

「結局支配権限とリスク負担のバランス問題」であるというhamachan氏の指摘にはAgreeです。
しかし
・どういった契約パッケージでバランスをとるのかについては、市場に任せるべきであって政府が介入するべきでない
・本当に余りにも「やくざ的」な契約ならそんな契約を結ぶ人なんて現れず、早晩市場から撤退することになるはず
というあたりがリバタリアンの発想かと思います。

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